星々をめぐる 230321

つれづれに、カウンセリングやナラティヴや会話やポストモダンなどのことについて、

私が学び、感じていることなどを、書いてみたいと思います。

もしも、それらのことに興味のある方は読んでみてください。ありがとうございます。

 

 

「ナラティヴ・セラピー」を学ぶための本の紹介について

最近、「ナラティヴ・セラピーを学ぶのに、どんな書籍がありますか」と、

そんなことを聞かれることがあります。

 

そのなかで、いくつか私が読んだ本をご紹介することも多いのですが…

 

これからご紹介するものは、昨年2022年 あるところで、ちょっと書いた文章から

 

書籍紹介のところをすこし抜粋して載せてみます。

 

 

 

〇〇 「ナラティヴ・セラピー」の全体の概要を伝えるものとして

 

ひとつのマイケル・ホワイトの全体を眺めるものとしては、やはり、

 

「ナラティヴ実践地図」 マイケル・ホワイト 金剛出版

 

この書籍になろうかと思います。マイケル・ホワイトが生前に最後に著作したものです。

ただし、ナラティヴ、特にマイケル・ホワイトの文章は難解なものが多く、

1冊目に読む本としてはかなり困難を極めるのかもしれません。

 

 

〇〇 「ナラティヴ・セラピー」の入門書として

 

2冊の入門書をご紹介します。

 

「ナラティヴ・セラピーの会話術: ディスコースとエイジェンシーという視点」 国重 浩一 金子書房

 

 

「ナラティヴ・セラピーって何?」  アリス・モーガン 金剛出版

 

私自身、この2冊の本を読むことから、ナラティヴ・セラピーを学び始めました。

現在日本で読める本では、一番わかりやすいと感じます。

この2冊の本を入り口にして、学び始められると思います。

私自身のナラティヴ仲間も多くのひとが、この2冊を読み進めることから

ナラティヴを学び始めました。おススメです。

 

〇〇 その他の関連書籍等

 

 

「ナラティヴ・セラピーのダイアログ: 他者と紡ぐ治療的会話,その〈言語〉を求めて」 国重 浩一、横山 克貴 他  北大路書房

ともかく、「ナラティヴ・セラピー」の実際の会話が見たい。

逐語で確認したいという方にお勧めします。

実は、この本は類書にみない画期的な書籍であると感じています。

それは、ここでの逐語のストーリーをさまざまな人が読み解いていくのですが、

そこに、たったひとつの結論のようなものを、けして、見出しません。

ひとつの逐語に対して、3人の読み手が自身の想像を膨らませていきます。

 (実際のクライエント自身の感想やコメントも書かれています。) 

 そこにはどんな可能性の選択肢があるのでしょうか。

 

 

「協働するカウンセリングと心理療法-文化とナラティヴをめぐる臨床実践テキスト」 デヴィッド・パレ  新曜社

2021年、12月邦訳が刊行されました。

「社会構成主義時代のカウンセリング入門書」として書かれていると思います。

著者はナラティヴ・セラピーの実践者ですが、そこだけに留まらず、

さまざまな視点からカウンセリングと心理療法全般に関しての姿勢・在り方等を探求していきます。

本書における特筆すべきこととして、前半の数ページ(約60ページ)を使って、

会話に入る前の段階の前提になるところを扱っていることがあげられます。

そこには、安易に理論やスキルといったものに傾倒しない姿勢を感じています。

 

 

「会話·協働·ナラティヴ―アンデルセン·アンダーソン·ホワイトのワークショップ 」  金剛出版

「社会構成主義時代のアプローチ」の代表的3人。アンデルセン、アンダーソン、ホワイトが、

フィンランド・ハメーンリンナで一堂に会した最初で最後のワークショップの記録になります。

この本の特徴は、書籍の構成自体が「リフレクティング」構造のようになっていて、

「会話についての会話」が折り重なっていくことです。

会話文も多いので、さらっと読めてしまう部分も多いのですが、

とても示唆に富む内容になっています。ここ数年の私自身のバイブル本のようなものになっています。

 

 

 

◆◆◆

以上、今回は、

○全体を示すもの ○入門書 ○その他関連書籍

に分けて紹介してみました。

ナラティヴの書籍は他にも多数あり、わたしもまだまだ探求中です。

 

YOSSY

 

 

 


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